総論
例年の問題の傾向
西京の国語は、難易度の高い評論・古文の課題文が特徴としてあげられ、50分で大問2問を解ききることが難しい。評論では、文学・社会学を題材に扱うことが多く、難易度が高い。
古文はただ逐語訳するのではなく、文書全体の流れと古典常識に基づき行間を理解する必要がある。
古文・現代文ともに記述量が多く、時間配分が大切。時間配分における工夫が、効率良く得点を取るために必要不可欠である。
今年の問題の特徴
現代文では図が挿入された課題文や、会話文が混じった問題文が出題された。難易度自体は大きく変わらないが、問題文の量が増えたことによる時間配分や、図から情報を抽出する力が必要である。
大問別講評
大問1:現代文
「ことばによる表現」について記述した文章。昨年よりも問題数、記述量が大幅増加しているので、例年よりも早めに読む・書く必要あり。加えて、図が混じった課題文や会話文が挿入された問題文により時間が足りなくなることだろう。このような状況に対処するためには、情報抽出力・時間配分の工夫が求められる。
大問2:古文
『唐物語』より出題。文章自体は難しいが、選択問題は例年と同じ難易度。記述は難しいものあり。例年と同じ時間を確保できれば平均点は取れる。時間がかかると思われるが、古典常識や古典文法が時短に役立つと思われる。
今年の一問
問題:大問一:問九
解説
長い会話文に加えて、前後の文脈に沿った、縛りのある解答を作成する必要がある。解答の核を機械的に貼り付けるのではなく、読みやすい形に加工・肉付けする必要があり、普段からの文章への意識が試されている。
まとめ
問題文に会話文が挿入され、それに対して文章の内容を踏まえて適宜文章を考えるという問題が出てきてる。これは文章の内容、会話文の流れ、適した形に文章を加工するといったことが求められている。また、文章全体を把握する必要があり、時間が足りなくなることが予想される。
時間を確保するには、「戦術」と「慣れ」が必要だと思われる。「戦術」に関しては、その問に応じて解き方を考えるのではなく、ある程度までは自動化された解き方を準備する必要がある。「慣れ」に関しては他専門学科の去年度の国語を解き、その形式に慣れるという手があげられる。これらの要素が時間の節約に不可欠だろう。