概要
例年の問題の傾向
試験時間 |
50分 |
難易度(昨年比) |
昨年並 |
満点(配点) |
100点 |
分量(昨年比) |
昨年並 |
嵯峨野英語の大問構成 (配点) |
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大問1 |
リスニング (14点) |
大問2 |
物語文 (21点) |
大問3 |
説明文 (24点) |
大問4 |
単語補充 (6点) |
大問5 |
整序語順 (12点) |
大問6 |
和文英訳 (13点) |
大問7 |
自由英作文 (10点) |
嵯峨野高校の英語は大問1がリスニング、大問2が物語文の読解、大問3が説明文の読解、大問4が単語類推問題、大問5が整序語順問題、大問6に和文英訳、大問7に自由英作文の構成となっている。総合的な英語力が問われる問題構成で、長文2つに加え、英作文もあることから、非常に時間制約が厳しいことが特徴である。
近年では上のような大問構成がオーソドックスな形として定まりつつある。 また、嵯峨野の英語を一言で表現するなら、「バランスが良い」と言える 。
リスニング、小説の読解、論理的文章の読解、適語補充、並び替え英作、和文英訳、自由英作といったように、問題形式は様々である。細かな問題形式の変化はあるが、【聞く力】・【読む力】・【書く力】をバランスよく試している点で、嵯峨野の英語は毎年一貫している。
当日の戦略としては、「時間のかからないものから順に解く」ことが非常に重要。具体的には、大問4、大問5、大問6、大問7の適語補充、並び替え英作、和文英訳、自由英作文などの長文問題以外の問題を素早く確実に解き、その後、長文問題で解けるものから確実に解くことが重要となってくる。
当日までの勉強法としては、「基礎問題を確実に解けるようにする」ことに取り組んでほしい。合格に最低限必要なのは60点。だから、どの大問で何点取るかを過去問演習のときにイメージしておこう。
今年の問題の特徴
昨年とほとんど同様であったが、大問3の説明文において、カラスに対する実験の手順や様子を文章とイラストから推測して把握する力が必要とされた。説明文中にイラストや図が挿入された形式の文章が頻出となっているのでしっかりと対策したい。近年出題されるようになった50語以上の自由英作文は対策によって時間を大幅に削減できるので、英作文に使いやすい例文や表現を即座に書けるように練習をしておこう。
大問別講評
大問1
例年と同様のリスニング問題だった。リスニング力は日々の演習が大切なので毎日英語の音声を聞くようにしよう。また、音声が流れる前までに問題の選択肢の英語を読んで内容や出題されることをあらかじめ予測しておくと非常に効果的である。
大問2
例年と同様に物語文が出題された。王子が素性を隠して仮面舞踏会に参加し、一人の女性と交流するストーリー。語彙は多少難しいレベルの単語も含まれていたが、ストーリー展開が予測しやすくわかりやすい内容だった。大問2の問題7問はいつもストーリーの順序と同じ順に配置されているため、文章を読みながら問題を逐一解くことで大幅に時間を削減できる。また、問題で問われている箇所以外の内容は詳しく把握する必要がないため、情報の取捨選択をしながら速読していくことが重要となる。
大問3
イラストと図が用いられた、カラスに対する実験に関する文章が出題された。文章を読んでいるだけでは実験の内容や様子が把握しづらく、英文とイラストをうまく対応させながら読んでいく力が求められた。近年の嵯峨野英語の説明文では、データや図などが描かれた文章が出題される傾向があるため、日頃からそれらのタイプの英文に慣れておくことが必要だ。
大問4
短文内の単語類推問題が出題された。この問題では前後の文脈把握と単語力が問われる。単語力は一朝一夕で身につくものではないので、早い段階から単語を覚える習慣を身につけておこう。嵯峨野英語では時間の制約が厳しいのでこの大問で時間を浪費しないようにしたい。できれば3分以内で終わらせよう。
大問5
1語不要の整序語順問題が出題された。スムーズに解くためには、使わない1語の候補を絞ることが重要になる。関係代名詞、関係副詞や過去分詞、進行形、前置詞などは使わない1語として入れられる可能性が非常に高い。また、動詞などをそれだけでなく共に使われる前置詞なども一緒に覚えておくと非常にこれらの問題が解きやすくなるだろう。似た形式の問題をたくさん解いてパターンを把握できるようにしよう。
大問6
英語にしづらいような日本語の和文英訳問題が出題された。英訳や英作文問題でもっとも重要なことは、自分の知っている使い慣れた表現だけで書くということである。どれだけ難しく、かつ問題の日本語に合っていそうな英文を書いたとしても、文法の使い方などが間違っていたら大幅に減点される。採点者としても意味のわからない英文を読むのは非常に労力がいるので印象も非常に悪くなってしまう。よく使われる定型表現などが使われているとスムーズに採点できて、採点者の印象も非常に良くなり、高得点をもらいやすくなるだろう。常日頃から、使い勝手のいい表現や例文をしっかりと暗記して、自らの英文に組み込めるようにしよう。
大問7
50語以上の自由英作文が出題された。大問7に関しても大問6と同様に使い慣れた定型表現を増やすことが重要になる。限られた試験時間の中で50語の英作文をその場で考えることは非常に難しい。そのため、どんな英作文を書く際にも使える英語表現が多くあるので、それを積極的に使う練習をしておこう。よくある失敗例だが、この大問で10分以上の時間を使ってしまうと全ての問題を解ききるのは厳しくなってしまう。そのため5分で50語の英作文を書けるように日頃から心がけよう。
今年の一問
大問3(4)
以下の文がthe University of Auckland の科学者が行った実験のまとめとなるように空所
(①)〜(⑤)に入る最も適当な語句をA~Dの内から選べ。(一部問題文の表現を変更)
The crow used tools in the experiment. After the crow tried but could not get the food,then he used the short stick to get (①).Then by using the (②), the crow got (③)to get food. This shows that the crow thought that (④)and (⑤)could be used as tools.
- a long stick B. a short stick C. sticks D. stones
解説
文章に出てくる実験の様子が挿入されているイラストをふまえて、実験の順序をしっかりと把握していないと解くことができない問題となっている。ただ無意識に文章を読むのでなくしっかりと考えながら英文を読むことができているかが試された
まとめ
嵯峨野の英語ではリスニング、速読、単語、英作文など様々な力が試される。そのためバランスよく英語力を付けて、実践形式の演習を重ね、本番のスピード感に対応できるようにすることが大切である。